「クリムゾン・キングの宮殿」 (英語: The Court of the Crimson King) は、キング・クリムゾンが1969年に発表した楽曲。デビュー・アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』の最終トラックに収録された。
シングル・カットされてアメリカ合衆国のBillboard Hot 100で80位を記録し、彼等にとって唯一の全米シングル・チャート入りを果たした。
解説
作詞はメンバーのピート・シンフィールド(作詞、照明)、作曲はメンバーのイアン・マクドナルド(木管楽器、キーボード、ボーカル)による。キング・クリムゾンが結成される前の1968年頃、シンフィールドはクリエイションというバンドを結成して、自分が書いた詩に曲をつけて歌っていた。ある日、彼が作詞作曲した楽曲「クリムゾン・キングの宮殿」を新メンバーのマクドナルドが聴いて、歌詞を残したまま旋律を全く異なるものに書き替えた。
1969年10月に発表されたデビュー・アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』に収録された原曲は8分48秒だった。シングル盤では前半部がA面にPart One、後半部がB面にPart Twoとして収録された。
パーソネル
- グレッグ・レイク - ボーカル、ベース
- イアン・マクドナルド - キーボード、メロトロン、木管楽器、バック・ボーカル
- ロバート・フリップ - ギター
- マイケル・ジャイルズ - ドラムス、バック・ボーカル
- ピート・シンフィールド- 作詞
使用
- キング・クリムゾンの2作目のアルバム『ポセイドンのめざめ』(1970年)に収録された組曲「デヴィルズ・トライアングル」の「ガーデン・オブ・ワーム」にワン・フレーズが挿入された。
- 2006年に公開されたSF映画『トゥモロー・ワールド』の劇伴音楽として提供された。
ライヴ演奏
- 1969年のステージでは頻繁に演奏された。CD『エピタフ -1969年の追憶-』(1997年)、"King Crimson Live in Hyde Park"(2002年)に収録。
- 4作目のアルバム『アイランズ』(1971年)の製作メンバーによるコンサートで演奏された。"King Crimson Live at Plymouth Guildhall"(2000年)、"Live in Detroit, MI"(2001年)に収録。
カヴァー
- グレッグ・レイク - 1981年にゲイリー・ムーアを帯同して行なったツアーで披露。アルバム『イン・コンサート』(1995年)に収録。リンゴ・スター&ヒズ・オールスター・バンドの2001年のツアーでも披露。
- スティーヴ・ハケット - 1996年12月、元ジェネシスのハケットの日本公演で、作者のマクドナルド、元キング・クリムゾンのジョン・ウェットンがゲスト参加してカヴァー。1998年に発表したライヴ・アルバム『TOKYOテープス〜ジェネシス・リヴィジテッド・ライヴ1996』に収録。
- サクソン - 2001年に発表されたアルバム『キリング・グラウンド』に収録。
- エイジア - 2006年から2007年にかけてのツアーで披露。ヴォーカルはウェットン。
- モルゴーア・クァルテット - 2012年、弦楽四重奏曲に編曲。
脚注
注釈
出典
引用文献
- Smith, Sid (2019). In the Court of King Crimson: An Observation over Fifty Years. Panegyric. ISBN 978-1916153004
外部リンク
- "The Court of the Crimson King" lyrics




