ヴルカン・シュテッティンAG Vulcan Stettin )は、ドイツの造船会社。シュテッティン(現在のポーランド、シュチェチン)に所在した。ドイツ海軍向けのUボートと軍艦を建造し、両大戦において重要な役割を果たした。会社および造船所は戦後ポーランド政府によって廃止された。

歴史

ヴルカン・シュテッティンは1851年にヴルカン造船所Vulcan Werft、ヴルカン・ヴェルフト )としてシュテッティンで設立された。1945年に廃止されるまでドイツの主要な造船所として客船・戦艦・駆逐艦など大型船の開発に大きな役割を果たした。

同社が最初に建造したのは鉄製の蒸気船、ディーフェナウ(Dievenow )であった。1857年に造船所はシュテッティナー・マシーネンバウ AG ヴルカンStettiner Maschinenbau AG Vulcan )と改名し、ますます大型の船が建造されるようになった。また1859年に同社初の蒸気機関車を製造した。シュテッティンの設備は手狭となり、新たな設備が必要となった。

新工廠は1907年から1909年にかけてハンブルクとブレーメンに建設された。1928年に同社は破産し、ハンブルクの工廠は1930年に売却されたがヴルカン・シュテッティンとして再建された。

第二次世界大戦後造船所は占領され、ポーランド政府によって廃止された。

建造された主な艦船

  • 鎮遠・定遠(大清国海軍北洋水師)
  • ポンメルン(ドイツ帝国海軍)
  • ラインラント(ドイツ帝国海軍)
  • 八雲(日本海軍)
  • 海容級防護巡洋艦(大清国海軍)
  • ブレスラウ(ドイツ帝国海軍)
  • ヴィースバーデン(ドイツ帝国海軍)
  • 客船「カイザー・ヴィルヘルム・デア・グロッセ」
  • 客船「ドイッチュラント」
  • 客船「カイザー・ヴィルヘルムⅡ」

関連項目

  • ブレーマー・ヴルカン造船所
  • 流体継手 - 流体クラッチ。ヴルカン造船所で開発された方式が普及したことから、日本ではフルカン継手とも呼ばれる。

注釈

外部リンク

  • Summary of AG Vulcan Stettin
  • Eisenbahnbau bei Vulcan (ドイツ語)

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