Piledriver(パイルドライバー)とは、アドバンスト・マイクロ・デバイセズによって開発されたマイクロプロセッサである。2012年5月15日に正式発表され、AMD FXプロセッサおよびAMD APUとして製品化された。
概要
Bulldozer系統の2世代目となるアーキテクチャ。最初にノート向けのAPUで採用され、その後デスクトップ向けのAPU、デスクトップ・サーバー向けのCPUと展開した。
特にAPU製品においては、CPUアーキテクチャの更新だけでなくGPUアーキテクチャの更新やHSAへの対応が行われるなど、CPUとGPUの統合における重要な転換点となった。
一方で、CPU製品については、後継のRyzenが登場するまでの間、本アーキテクチャのラインナップが維持された。
特徴
オリジナルのBulldozerと同様に32nm SOIプロセスで設計されてはいるが、複数の改善が加えられた。
- IPCと動作周波数の向上
- 第3世代のTurbo CORE
- 分岐予測とハードウェアプリフェッチの改善
- 浮動小数点演算と整数演算装置のスケジューラーの改善
- FMA3命令とF16C命令を追加
- L1キャッシュのTLBを大容量化およびL2キャッシュの効率性を改善
- リーク電流の低減と電力および温度管理の改善
製品一覧
デスクトップ向け
デスクトップ向けでは、Aシリーズのメインストリーム帯の開発コード名 "Trinity" と、2013年に発表された "Richland" で採用された。パフォーマンス帯のAMD FXでは "Vishera" で本マイクロアーキテクチャが採用された。
- Vishera
- 対応ソケット: Socket AM3
- Trinity
- 対応ソケット: Socket FM2
- Richland
- 対応ソケット: Socket FM2
サーバー向け
2P(ソケット)から4Pのエンタープライズおよびメインストリーム向けの "Abu Dhabi" 、1Pから2Pの "Seoul" 、1PのWebホスティングまたはWebサービス向けの "Delhi" で採用された。
- Abu Dhabi
- 対応ソケット: Socket G34
- Seoul
- 対応ソケット: Socket C32
- Delhi
- 対応ソケット: Socket AM3
モバイル向け
モバイル向けでは、Aシリーズのパフォーマンス帯およびメインストリーム帯の開発コード名 "Trinity" で採用された。
- Trinity
- Richland
組み込み向け
- Trinity
- Richland
脚注
関連項目
- Bulldozer (マイクロアーキテクチャ)
- Steamroller (マイクロアーキテクチャ)




